工場見学_国産のポンジができるまで(下)_織物からプリント用の生地へ仕上げます。


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前回は糸から布を織る工程を紹介しました。

これでシルクスクリーン印刷などの印刷に使えるかとおもいますが、

さらにプリント用に精錬漂白という工程に進みます。

生機(きばた)とP下 (ぴーした)

織ったままの生地は印刷の妨げになる不純物が付着していたり、
生地自体もシワがよって斜行しているので、
それをきれいに精錬して漂白し、シワをまっすぐ伸ばします。

カラフルな色のついた生地の場合はこの工程にさらに染色の工程が加わります。
日常私たちが使ったり、服としてきているものもすべてこの精錬の工程を
経て作られています。

この工程がおわれば晴れて生機(きばた)からP下(ぴーした)として
プリントの工程に送られていきます。

 

生機・・・糸から織ったままの状態の反物をさします。
この状態では不純物などの汚れや布自体もシワが多く、
色も白くないので、プリントには適しません。

P下・・・生機(きばた)を精錬漂白してプリント用の下処理をした反物で、
プリントする布は一般的にこのP下のことをさします。
生機から汚れを漂白し、色生地の場合は色を付け、
プリントした後に縮まないように熱処理をして、仕上げたものです。

 

生機からP下が出来るまで

まず反物で入荷してきた反物を一度解反します。
解反とは反物になっているものを一度巻から外すことをいいます。
この工程で静電気を除去したり、生地の検品も兼ねていきます。

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解反して巻を外したものを10反ほど縫いつなげて専用のカートに入れていきます。
このカートの升目は100mm四方になっていてある程度の長さの計算ができるように
鳴っているそうです。

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繋げられた生地はまずは洗いの工程へ回ります。
洗いの水槽には40トンの水が必要で、水の豊富は地域に精錬工場がおおいのは
水をいっぱい使うからなのです。

洗い終わった生地は風をあてて生乾きのまま出てきます。
マングルなどの絞り器では生地が痛んでしまうため、ここでは風の力で
水分を飛ばします。

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一度あらい不純物を流した生地は次の工程へ送られます。

色のついた生地などは染色工程に回ります。
染色は色の種類などにより事ないますが、この機械の場合は
生地投入口に吸い込まれ、下側のパイプを通り、上の染色層にまわって
染色されます。

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染色された布は一度しわくちゃで出てくるので、一度広げます。

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白生地の場合はここで漂白されてより白い生地へ加工されます。
色生地やその他の加工された生地はここで処理されて大型の乾燥機に
回っていきます。
かなりの大きさとかなりの熱気に押されます。

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出来上がった生地はいよいよ最後の工程に回ります。

最後の工程に回る直前に機械で自動的に布の曲りが修正されます。

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生地の曲りを直したものは両サイドを針で固定されて引っ張られながら
乾燥されていきます。この引張で指定通りの巾へ調整します。

熱処理は205度から210度で乾燥するので、印刷した後の乾燥でも
生地が縮むことなく仕上がりサイズが固定されます。

ここの熱処理が足りないと印刷して乾燥したら縮みすぎるなどの
問題が起こります。国産の生地はこの縮などの安定性が高いのが
特徴です。

生地の両サイドにある針の穴はここでつくんです。

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長い工程を通って出来上がってきた布はここで人の目で最終チェックが
行われ反物に巻き取られていきます。

またブラックライトなどで照らしてプリントの下処理剤のムラもチェックされます。

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出来上がった反物は生地問屋さんで保管されます。
出来上がった反物はよく使うサイズは事前にカットされ出荷を待っています。

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1本の糸から織物になって、それをさらにプリント用の加工されたものになるまで
三ヶ月くらいの時間がかかります。

いつも使っている生地も出来上がる工程を見ると、ほんとうに感謝します。

国産の織物も台湾を初め海外製に押されて工場も減っています。
24時間機械がうごいている仕事のしんどさと、価格下落による体質から
織物業を継ぐ下の代がいないのが深刻な問題です。

弊社も微力ではありますが、国産の生地も応援していこうと思っています。

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