アイデアを生み出して醸成するIAMASのアイデアスケッチを学べる1冊

アイデアを生み出して醸成するIAMASのアイデアスケッチを学べる1冊


今まで通りのことをいままで通りの延長線上でやってれば大丈夫。
新しいことに挑戦しなくても、問題なく進んで行く時代ではなくなっているんだろうなと思います。

そして、変化のスピードも早くなって、変化するその先も不確実でこれまでの常識も通じなくなっています。だからこそ、”オープンイノベーション”や”共創”、”ハッカソン”などいろいろな言葉が流れ、大小様々な企業でも行われています。

いつも岐阜の大垣にあるソフトピアで行われているMini Maker Faire 大垣や様々なワークショップでもお世話になっているIAMASの人たちが編み出したアイデアを醸成する仕組みの「アイデアスケッチ」の勘所をまとめた本が発売されたのでさっそく読みました。

アイデアスケッチ ―アイデアを〈醸成〉するためのワークショップ実践ガイド
James Gibson 小林 茂 鈴木 宣也 赤羽 亨
株式会社ビー・エヌ・エヌ新社 (2017-10-20)

IAMASで行われているアイデアをファシリテートする方法論

本著は岐阜県大垣にある大学院大学(大学の学部を持たない大学院を置く大学)の一つであるIAMASにJamesGibsonさんが2005年から導入し、様々なワークショップにおいて実践され、磨かれてきた方法論をまとめた1冊です。

私自身もIAMASのワークショップやハッカソンに参加した時に実際にアイデアスケッチを書いて体験し、その効果を実感していました。本著ではそのワークシートも共有され、自分自身や会社、プロジェクトメンバーとでも実践で使えるルールやヒントが惜しみなく書かれています。

著者がデザインファーム出身で、デザイン思考をビジネスに落とし込むサービスデザインを背景として持っているため、企業の中で新規事業を担当する方や、中小企業経営者などビジネスよりの人におすすめです。
<参考書籍>
ビジネスで活かすサービスデザイン‐顧客体験を最大化するための実践ガイド

アイデアを生み出し醸成するにはルールとフレームが重要

会社やプロジェクトでメンバーが集って、「さぁアイデアを出そう!」といってしまえば、たちまち雑談と脇道にそれるアイデアばかりが生まれ、なんとなく恍惚感を感じたミーティングはできるとおもいます。でもそれでは終わったあとに「で何をやるんだっけ?」→「まぁいっか」となりがちです。

そうならないためにも、アイデアスケッチというルールと方法をまなび、それを実践していくことで溢れ出たアイデアを事業に活かすことができるんではないかと思います。

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アイデアスケッチというとポストイットで文字だけで行う場合が多いと思いますが、視覚的な絵(スケッチ)があるだけで視覚的な情報量が増え、瞬間的に理解できる幅が広がります。
でも、イラストが苦手という人もかなりおおいので、だれでもいい感じのスケッチができるようなHOWTOと具体的な文房具のおすすめものっているのは個人的にもかなりツボでした。

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アイデアスケッチの中には実際使っているPDFが配信されています。
普段自分の中のアイデアをまとめるのにもすごく使いやすいので、iPadとApplePencilで日々思いついたことを残しておくのにちょうどいいなとおもいました。

ということでいくつかのアプリを試してみましたが、MetaMojiNoteがペンの設定も含めて一番扱いやすそうです。

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MetaMoJi Note – iPad/iPhone、Android、Windows向け手書きノートアプリ

ペンの設定も、細字+太字+ハイライト色+影色がすぐに呼び出せます

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PDFで毎日持ち歩くiPadで気軽に一人アイデアスケッチができるのはすごく気に入ってます。
このイラストの書き方が何がすごいかというのは、下手でも色を絞ることで“なんとなくそれっぽい”イラストが短時間で書けてしまうことだと思います。

これならイラストの上手い下手も関係なくアイデア出しができそうです。

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こんな人におすすめ

もちろん新規事業の開発や、外部の人とワークショップなどを行うファシリテーターのひとには当然おすすめですが、自分が日々思いつくアイデアを残したい人や、なにか仕事のアイデアを書き留めたいという人にもおすすめです。

「新しいことを思いつくのは難しい」と思っている人は漠然とアイデアを考えるのではなく、この本を読んで実践をしていくのがいいなとおもいます。

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